子供の一人暮らしを反対する親も当然一定数は存在します。その際、大抵の場合はなんらかの反対する理由を付けられるもの。理由についてはそれぞれですが、定番と言えるものがあると思います。
つまり同じような理由で反対されることも多いわけです。
そうと分かれば事前にその反対理由を潰しておけばいいですよね。反対理由が無くなれば、いざ説得の際に話を有利に進めることができることでしょう。
時には別の反対理由を出されることもあるかもしれませんが、少なくとも可能性は高まるはずです。
本ページでは以下のような方向けに、定番となる計5つの事前に打っておきたい手をご紹介します。
- 10代後半~20代前半の若い方
- 近いうちに一人暮らしをしたいけれど反対される可能性が高い方
- できるだけ説得成功の可能性を上げたい方
それでは一つずつみていきましょう。
1手目:お金を貯める
一人暮らしに必要なもの、それは誰もがご存じの通りお金です。お金はただ使えるだけでなく、実は貯めること自体にも意味があるもの。努力や計画性、自制心が無いと貯められないからですね。
お金を貯めるということは、分かりやすく非常に大事な一手となるでしょう。
お金を貯めるのは経済的自立への第一歩
親に頼ること無く、自力のお金で一人暮らしを始め、生活すること。これが最も経済的に自立した一人暮らし像です。
もちろんそんな風に、最初から100%経済的に自立できる人だけではありません。多かれ少なかれ、親に援助してもらうこともあるでしょう。しかし親に援助してもらう額が多くなるほど、親の意見に影響されやすくなります。
筆頭株主みたいなものだから当然!
極論を言えば、親が全額出すという前提なら「今はまだダメ」と反対されても何も言えませんよね。逆に自分のお金の割合が増えるほど、自分の意思・主張が通しやすくなるものです。
お金を貯めるのは経済的自立に繋がります。その自立度合いは高ければ高い方がよいので、日頃からお金は貯めておきましょう。
自分で働いて貯めたお金の強さ
お金はどんな方法で手に入れても、お金としての価値は変わりません。しかしアルバイトをするなりなんでもいいので、自分で汗水垂らして貯めることをお勧めします。というのも、自分で稼いだお金は金額以上の価値があるからです。
精神論に思えるかもしれませんが、労働してお金を手にすることの大変さは親もよく知っているはず。そして自制心を持って計画的に貯められたという事実も、大人として認められるための第一歩となるでしょう。
何より自分で働いて貯めた自由に使えるはずのお金です。そのことは親も分かるはずですよ。
いくら貯めれば良い!?
実際にいくら貯めれば良いかと言えば、人それぞれなのでこれだという金額は言えません。初期にかける費用や、毎月の生活に必要な金額も違いますので。親にどのくらい援助してもらえるかでも違いますしね。
ただ、多く貯めれば貯めただけ、親に努力を見せつけることができるでしょう。
ちなみに私の場合は親に一切援助は頼めなかったので、一人暮らしの初期費用+数ヶ月分の生活費を目標に貯めました。具体的な金額は忘れてしまいましたが、そこそこの札束厚になっていたので50万以上貯めたように思います。
引き出し貯金にして、少しずつ増えていくお札を眺めながらモチベーションにして貯めました。
2手目:生活態度に気をつける
日頃の生活態度が悪い子供を一人暮らしさせようものなら、絶対に生活が乱れるはず。そう親は心配するものです。その辺を事前に意識して気をつけるだけで、この子なら一人暮らしさせても大丈夫かなと思わせやすくなるでしょう。
言葉遣いや態度
言葉遣いや態度は、当人の人間性がにじみ出ます。日頃から粗暴な言葉を使い、態度が悪ければ、独立した大人として社会生活ができるとは思えません。大人になりきれていない子供だと思われてしまうのです。
真っ当な大人として認めてもらうためにも、家族であっても大人な言葉遣いや態度でしめしましょう。
規則正しい生活
親の監視下ですら生活が乱れている子供に一人暮らしをさせたらどうなるか。小言を言う親がいなくなるわけですから、結果は火を見るより明らかですよね。
部屋もぐちゃぐちゃで、ゴミもたまり放題。起床・就寝時間もバラバラ。食事もコンビニ弁当や外食ばかりになるだろう……と思われてもやむなしでしょう。
対策として、規則正しい生活をアピールするのが大事です。規則正しい生活ができる=自己管理ができていると思わせられるでしょう。
決して早寝早起きしろ……というわけではありません。羽目を外さず一定の時間に行動し続けることが自己管理に繋がります。
遊び歩かない
規則正しい生活をすることと言いたいことは同じです。朝帰りや、夜中に泥酔して帰ってくるなど遊び歩く、飲み歩くなどをしている人は、一人暮らしすれば助長されることは目に見えていますので。
一人暮らしをすれば遊び歩く&朝帰りはいくらでもできます(^^;)。できるだけそれまでは派手な行動は控えると良いでしょう。
つまるところは“優等生”でいること
これらの要素を全てひっくるめて一口で言えば「優等生でいること」となるでしょうか。素行も態度も良い優等生であれば、一人暮らしをさせても大丈夫だろうと思ってもらえる可能性は高いです。
親の言うことをできるだけ聞く、反抗しない、約束を守る、悪いことをしない……などなど、できるだけ優等生を目指しましょう。
親からの印象を変えるのは一朝一夕ではいきません。日々の生活の積み重ねですので、コツコツと地道に信頼を勝ち取りましょう。
3手目:家事を積極的に手伝う
一人暮らしは家事を自分でする必要があります。これが全くできないようだと親としては非常に心配なもの。事前に家事を積極的に手伝うことで、「この子は一人でも生活できる子だ」と思ってもらえるようにしましょう。
掃除
自分の部屋を汚部屋にしている人は、今すぐ改めてください。自室が掃除できない人に一人暮らしをさせたら今よりひどくなるのは明白だからです。
もしも自室の掃除を親任せにしている場合は、是非これからは自分でやるよう申し出るとよいでしょう。自分のことは自分でやる。これは一人暮らしの基本だからです。
うまくできる・できないはさして問題ではありません。掃除に限りませんが、自分でやることは自立度合いを高めるためにも重要です。
その他自室以外の家事もできる限りお手伝いしてみましょう。
洗濯
家族で住んでいると、なかなか自分で洗濯をする機会は少ないかもしれません。全部母親がやっている、という家庭も多いことでしょう。
できればお休みの日等で洗濯をする機会に立ち会える場合は、積極的に手伝いをしてみてはいかがでしょうか。
洗濯と言っても洗濯機に入れてピッとして干すだけでしょ!?
……と思いがちですがそんなことはありません。
行程を分けると、以下のような様々な行程があります。
- 必要に応じてネットに入れる
- 洗濯機に入れる
- 洗剤を入れる
- 適切なモードにして回す
- 干す
- 取り込む
- たたむor必要に応じてアイロンがけ
- 収納する
当然その行程の中で細かいコツもあります。手伝いながら学べるところは意外とたくさんありますよ。
料理
食事が外食やコンビニ弁当だけになるのを心配する親は多いことでしょう。ですので料理は絶対に覚えておいた方がよい項目です。凝ったものを作るわけでなければ、それほど難しいことではありません。切って焼く・煮る・ゆでるだけの料理もたくさんありますので。
料理はうまくなって損することはありませんし、一生もののスキルになります。さらには親の秘伝の味をうけつぐチャンスでもありますよ。
レシピは頭の中だから、万一何かあったら二度と再現できないからね。
素直に親に教えを請えば、驚くかもしれませんが大抵教えてくれると思います。例えば最初は料理を作るところを見せてもらい、徐々に切る・炒めるなどの簡単なことから手伝いはじめれば徐々に作れるようになります。
料理だけではなく、スーパーへの買い出しにも可能な限り同行させてもらうと良いでしょう。料理は食材の購入から始まりますので、値段の相場感を知るには最適です。
4手目:より親に安心してもらう
1手目~3手目も、極論を言えば親に安心してもらうことに繋がることでした。4手目では、一人暮らしに向けてより親に安心してもらうことを目標に考えてみます。
親に頼っていたことを自分でやる
先ほどの「家事を積極的に手伝う」でも触れましたが、親に頼っていたことを自分でできるようになれば、親は安心します。
家事だけではなく、家庭内でもできるだけ自立度合いを高めるよう努めましょう。どうせ一人暮らしをすれば自分でやることになるのですからね。
例えば以下などのように「しといて系」のものは極力自分でやるように努めてみてください。
- ○○を買っといて
- ○○を見繕っておいて
- ○○をやっといて
自分でやれば親も喜びますし、自活力もついて一石二鳥です。
自分のことは自分で決める
自分のことは自分でやるだけでなく、決め事もできるだけ自分で決めましょう。言い換えれば、精神的に親離れするということです。
一人暮らしを始めると、選択ごとが非常にたくさんあります。“教えて君”だったり、“相談しないと決められない君”ではなかなかやっていけません。
日頃から何でも親に頼って(相談して)決めていると、「私がいないとこの子はだめね」と親に依存していると思われてしまいます。
主体性を持ち、精神的に自立することは親の安心に繋がることでしょう。
一人暮らしに関して学ぶ
一人暮らしに関して学んでおくことも、安心してもらう要因の一つになり得ます。ネットで独自に調べることもできますが、“調べてる感”を出すには書籍の方がよいかもしれません。
例えばこんな本ですね。リビングにでも置いておけば、本人も学んでるんだなと思ってもらえます。
ただしこれが有効なのは、いずれ一人暮らしをするということに対し、良い感じの感触をつかめていること、という条件があります。
そうでなく、ただいきなりある日ぽんとそんな本が置いてあれば「え、なに!?一人暮らししたいの!?」と親はビックリor心配してしまいますからね。
また、すでに完全拒否されている場合、調べている行為は反抗にしかなりませんのでご注意を。
ほぼ認められているのであれば、付箋などをつけて学んでる感をアピールすることも良いかもしれません。
一人暮らしのシミュレーションをする
一人暮らしに関わることの各種シミュレーションをしておくことで、親に安心感を与えることができます。エクセルなどの表計算ソフトで作ったり、さらにそれをパワポでまとめたりすれば、親に対するプレゼン資料にすることもできるでしょう。
最も重要なのは資金シミュレーションです。初期費用にいくらかかり、毎月はいくらかかるかを想定すること。そしてその必要な収入を得る算段まで含めて検討します。
他にも、一人暮らしを始めるまでの日程のシミュレーションも重要ですね。具体的には、以下がどのようなスケジュール感で実現させたいかということです。
- 準備段階
- 毎月○万円を貯蓄する
- 料理を覚える
- 自分のことは自分でやる
- ○年○月に目標金額の○万円が貯まる
- 家探し
- 申込
- 引越し
- 新生活開始
きちんと計画していること、具体的に考えているということを親に伝えるということで、納得してもらいやすい効果があります。
ただ、いきなり一人暮らしをしたいとこのシミュレーション書類をたたきつけても親は驚いてしまうことでしょう。よりもっと前に、布石を打っておくことをお勧めします。それに関しては以下のページもご覧ください。
5手目:親に子離れしてもらう
子供を異常にかわいがったり、自分の所有物としてコントロールしたいような親もいます。できる限り、早めに少しずつ手を打っておきたいものです。
私は精神科医などの専門家ではないので、参考程度にお読みください。詳しくは専門書をお読みになると良いですね。
子離れ出来ない親の特徴
素人なりにいろいろと調べたところ、子離れ出来ない親には、以下のような分け方があるようです。
- 子供をコントロールしたがる
- 親の思う方に誘導する
- 親の考えを押しつける
- 束縛する
- 絶対服従させる
- 子供に依存する
- 精神的に依存する
- 金銭面で依存する
- 行動を逐一知りたがる
- 過保護すぎる
- 異常なかわいがり
- 仲が良すぎる
- 干渉しすぎる
- 心配性
あてはまることはありませんか?これらのキーワードが気になったら要注意です。
あなたの親の毒親レベルはどれくらい?
先ほどの内容にちょっとくらいはあてはまる、ということはめずらしくありません。その程度のほどが重要だと思います。
常軌を逸した場合は通称「毒親」と呼ばれ、事前の対策が必要になってきます。常軌を逸しているかどうかは、まずはご自身の感覚を大切にしてみてください。
また、「毒親」で検索すれば毒親チェックリストもたくさん出てきますので参考にされるとよいでしょう。
子離れできない親について学ぶ
もしも毒親だった場合どうすれば良いか。心理が絡むことなので素人判断は危険です。やはり専門の書籍などで対策を学ぶことをお勧めします。ネットなどの情報よりも、権威ある人が書いている情報の方が信憑性が高いでしょう。
精神科医が書いている本や、その道の有名な書籍:「毒になる親」という本もありますので参考になさってみてください。
まとめ
事前に反対する理由を潰すことは、絶対に一人暮らしをしたいなら是非やっておきたいことです。ただし全体に言えることは、一朝一夕にはいかないことだらけだということ。
より長い間、コツコツと布石を打っておくことで親に安心してもらいましょう。それだけで可能性を上げることができるのですから、反対されるであろう場合は是非とも対策したいですね。
一人暮らしライフ達成のための参考にていただければ幸いです。
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